絵本の読み聞かせは家庭から保育の現場まで
こどものための大切な時間と考えている方がほとんどだと思います。
童謡・唱歌・手遊び歌は子供たちの想像力を広げる絵本にとってベストパートナーであることは言うまでもありません。
今回は音楽と絵本を通した活動を紹介したいと思います。
もくじ
音楽療法の現場でも「絵」から広げる歌の世界
音楽療法の現場では、見やすく大きな文字で書いた歌詞を配って、
みんなで歌詞を読み上げたり、歌のイメージを膨らませるために画像を見せて
語り合ったりする時間を大切にしています。
子供たちの場合、童謡や唱歌には現代ではあまり馴染みのない言葉も多いので
言葉の意味がわからない子供たちに補足となるよう絵本も一緒に紹介しています。
絵本:読み聞かせの効果
そもそも絵本を読むメリットとはどういったことでしょうか。
こどもの心を育てる要素が絵本にはたくさん秘められています。
これには絵本を通した「疑似体験」というのがポイントになるでしょう。
身の回りに存在するありとあらゆるものが主人公になれる可能性を秘めているよね~!
もし自分が◯◯になったらどうしよう?
自分だったらこうしたい!(自我の芽生え)
◯◯みたいなお友達が欲しいな!
〇〇はどうしてそんなことをしたのだろう?(社会性の芽生え)
こういった心の動きが想像力を育て、感情を豊かにする糧となっていくでしょう。
音楽 :童謡・唱歌・手遊び歌の効果
次は、音楽について 童謡・唱歌・手遊び歌のメリットはどうでしょうか。
【童謡・唱歌・手遊び歌のメリット】
- 自己発散、自己表現できる
- 親、友達、先生とみんなで一緒にできるコミュニケーション
- 集中力・語彙力が身につく
まだまだ言葉の理解できない0歳児でも感覚的に慣れ親しむことができます。
非言語コミュニケーションが音楽ならではの特徴でしょう。
集中力・語彙力という面においても手遊び歌は手指・体を動かす運動面の発達、
自然と言葉が蓄積される最適な遊びになります。
絵本と音楽の読み聞かせ=相乗効果
ここで童謡「こぎつね」を紹介します。
歌詞は3番まであり、その歌い出しを少しみてみます。
1.こぎつね コンコン やまのなか
原曲:ドイツ民謡 作詞:勝承夫 1947年(昭和22年)刊行の文部省発行教科書『三年生の音楽』より
2.こぎつね コンコン ふゆのやま
3.こぎつね コンコン あなのなか
2/4拍子の軽快なリズムが「コンコン」という鳴き声を連想したり、
雪が「こんこん」と降る、穴の中で「こんこん」音が響いたり、
日本語の面白さを感じられますね♪
この歌を歌えば子狐がどんな場所にいるのか、
「こぎつねは冬の山の中、穴の中にいます」と文章で伝えることよりも
歌を通して子どもたちはその世界を自然と受け入れることができますよね。
あわせて「きつね」に関連した絵本を読めば、さらに想像の世界は広がるでしょう。
さぁ、読み聞かせをやってみよう♪
絵本を読む時は絵本の世界を伝えることに集中できるように
ご家庭でも保育園・幼稚園でも自然体で語りかけれる環境づくりを大事にしてください。
ぜひ読み聞かせの際は、
絵本そのものがもつ唯一の特徴である「言葉のリズム」を体感できるよう心がけましょう。
クラシック音楽が集中出来る、リラックスの効果があるとしてもそれが常に流れている環境では人はその音の環境に慣れてしまい脳がその情報だけを取り除いてしまうのです(それを、カクテルパーティ効果といいます。)
絵本の読み聞かせに音楽を取り入れるオススメの方法
絵本を読む際に、音楽を導入するには絵本を読む前か後がいいでしょう。
歌を歌って発散した後に、絵本を読んで活動に一区切り(クールダウン)させるか
絵本を読んだ後に、歌を歌って活動的にもっていくかは
保育の設定に合わせて取り入れるのがベストではないでしょうか。
みんなで絵本の世界の余韻を楽しんだり、
歌って共感したりする時間になるよう心がけましょう♪
ただし、流行りの曲は使いどころが意外と難しいのです。
失敗例として冬の絵本を読んでいる途中に、某有名なディズニーの雪の女王の曲を弾いたら、そちらに注目がいってしまいせっかくの絵本の世界がありのままに〜♪(笑)
独自の世界観をもっている曲は余計な情報になりうるかもしれませんので注意。
音楽を読み聞かせする最中に、日常的な保育の現場で取り入れるのならば
単発で鳴るベル、シンバルなどの効果音をアクセントして瞬間的に取り入れたりと、
集中力を途切れさせない程度がオススメです。
歌詞そのものをホワイトボードに書いて、文字を見ながら歌うのも
耳から覚えたものを歌ってアウトプット、目から入った文字をインプットすることに。
歌の歌詞をそのままの世界観にした絵本などもあるので
音楽に合わせて歌わなくても、朗読するだけで楽しい音楽活動になりますよ♪
もちろんご家庭でも絵本の読み聞かせと歌は無理なく親子の時間として
大切にしてくださいね♪
【絵本を読むメリット】