楽典:音名-⑴
定番となっているカタカナ表記の「ドレミファソラシド」ですが
「ハニホヘトイロハ」と日本語読み表記があるのは前記事に続きご存じですよね。
学校教育の場では調性の「ハ長調」「ト長調」といった読み方に、
また「ト音記号」「ヘ音記号」といった音部記号を表すものとして
この日本語読みが使われています。
伊語読み | Do | Re | Mi | Fa | Sol | La | Si |
日本語読み | ハ | ニ | ホ | ヘ | ト | イ | ロ |
独語読み | C ツェー | D デー | E エー | F エフ | G ゲー | A アー | H ハー |
英語読み | C シー | D ディー | E イー | F エフ | G ジー | A エー | B ビー |
クラシックではドイツ語(独語)読み
ジャズやポップスなどでは英語読みの音名が基本となるので
ここがややこしい上に、覚えるのも一苦労といったところではないでしょうか。
嬰〇調の「嬰」、変〇調の「変」というのも音大に入るとドイツ語呼びが主流になっていくのです・・
クラシック(独語読み) | C ツェー | D デー | E エー | F エフ | G ゲー | A アー | H ハー |
ポップス・ジャズ(英読み) | C シー | D ディー | E イー | F エフ | G ゲー | A エー | B ビー |
「ドレミファソラシド」の「シ」の音名は
クラシックではH(ハー) ポップスではB(ビー)
クラシックとポップスでは全く違う表記になるので注意!
保育士試験はコードネームの出題がでるので英語表記は必須!
ぜひ重点的に覚えておいてください。
楽典:音名-⑵
上記で説明した「ドレミファソラシド」は#や♭など変化記号はついていません。
このように変化記号のついていない音を「幹音」といいます。
変化記号♯や♭がついていない音を「幹音」
その音に#、♭などの「変化記号」がついた音を「派生音」と呼びます。
変化記号の種類
# | シャープ | 嬰(えい)記号 | 半音上げる |
♭ | フラット | 変(へん)記号 | 半音下げる |
♮ | ナチュラル | 本位記号 | もとに戻す |
𝄪 | ダブルシャープ | 重嬰(じゅうえい)記号 | (半音二つ)1音上げる |
♭♭ | ダブルフラット | 重変(じゅうへん)記号 | (半音二つ)1音下げる |
♯シャープの仕組み:嬰(えい)
「嬰」という文字は日常にはあまり使わない漢字ですよね。
日本の古い音楽用語から来る言葉だそうです
♭フラットの仕組み:変(へん)
#は音程を上げる、♭は音程を下げることを示す記号です。
基の位置からいくつ分変化させるのか、
半音の間隔は鍵盤を意識するとわかりやすいかと思います。
最後は重要なナチュラル記号。
この記号は変化した音を基の高さに戻す記号です。
これは次に説明する 「調号」 「臨時記号」に対して有効になります。
変化記号のルール
変化記号は調号、臨時記号として用いられます。
調号
調号は(曲の途中で変更されない限り)曲全体に、同じ音名の音を変化させます。
高音部・低音部など 高い、低い音に関係なく変化させます。
ナチュラル記号が付いた場合は、付いた音のみを変化記号の無い基の音に戻します。
臨時記号
臨時記号は小節内のみに限るので次の小節には適応されない。
同じ小節内の同じ高さの音に対してのみ有効。
タイでつながれた場合は効果は継続する。
調号は、音部記号の横に記載され 曲全体の音の変化(調性)を表しています。
臨時記号は、曲全体の調号の効果をもったまま、小節毎に音を変化させます。
最近の楽譜では読み違いを起こさないようにナチュラルマークを余分につけたり、変化記号がわかりやすいようにはなっていますよ♪
まとめ
五線上のどの位置に音符があるのか、そしてその曲の調性・調号は、臨時記号はどこについているのか・・それ以外にも楽譜に書かれている情報は多いですよね。
実は私が保育士試験でミスした箇所は・・この変化記号(♭)の付け忘れなんです!
譜読みの慣れが招いた 凡ミスです! 大反省!
ひとつひとつのルールを確実にしていけば、絶対に防げます。
みなさんも、まず一つずつものにしていきましょう!
そもそも「ドレミファソラシド」は伊語:イタリア語表記がベース!
以下の4言語の読み方は必ず覚えておいてください。