絶対音感の子どもを育てるには・・こういった話題は知育系の情報サイトでよくみられますが、ここでは音楽をやる上での絶対音感をもつことについて書いています。
最後には聴いて遊んで考える音楽活動についても紹介してますよ♪
もくじ
絶対音感 ・相対音感とは
絶対音感
絶対音感の持ち主が音当てクイズをすると何の音でもドレミの音名で言い当てる・・
絶対音感とはどういった能力なのか すでにご存知の方も多いのではないかと思います。
絶対音感は、他の音高と比較することなく、単独に聞こえてきた音の音楽的音高名を即座に答えることができる能力である。この能力は3-6歳頃の音楽的訓練によって獲得されると考えられており、音楽と関連が深い能力とされている。
絶対音感保有者の音楽的音高認知過程
基準となる音(純音・楽音)がなくても音名を認識できるのが絶対音感です。
絶対音感を習得するには幼児期(3〜6歳くらいまで)の音楽的訓練(リトミック、ソルフェージュなど)が効果的と考えられています。
相対音感
絶対音感とは違い、相対音感は基準となる音(例えばピアノの楽器から鳴る音/純音・楽音)を元に、脳が比較して音名や音の高低差を把握できる能力です。
相対音感は訓練次第、
大人になっても音名の判断などができるようになります。
絶対音感 相対音感のメリット デメリット
絶対音感と相対音感、両者の持ち主の体験談を元にあくまでも
私たちの独自見解を含めつつ、
音楽をやる上での絶対音感・相対音感のメリット、デメリットを考えます。
絶対音感のメリット・デメリット
- GOOD
聴音試験が楽。耳コピが得意かも。
- BAD
移調が苦手。移動ドが難しい。調性が多様なジャズは慣れない。
平均律の12音が絶対基準なので他調律の楽器・移調など苦手になる傾向にあります。
相対音感のデメリット
- GOOD
気温湿度など環境による楽器のピッチ(Hz)変動が気にならない。
移調で演奏など どんな調性でも対応しやすい。
高低差を把握することで音間の増減、立体的に音の広がりを感じられる。
- BAD
聴音試験は自信がない。耳コピが苦手。
相対音感でも耳コピが得意な方もいますけどね!
昨今は、絶対音感=耳が良い=言語習得が早いといった
知育・英才教育の一つとして重要視している面もあるのですが
我々の見解としては
『音楽を将来やる上ではそこまで重要視しなくても良いのでは?』
と意見が分かれてしまいました。
でも聴音試験が得意なのは本当に羨ましい〜!
私は耳コピが苦手なので、歌を覚えるのは楽譜で確認しないと歌えない人です💦
絶対音感を持つ子供の親の体験談-
5歳の子どもが絶対音感持ち主です。
アニメでキャラクターが弾いたピアノの音、
人形劇のキャラクターが吹いた笛の音を突然言い当てたりしてます。
音楽教室やリトミックに通っていたわけではないのですが、
通っている園が音楽に力を入れているのでそこで身についたように思います。
現段階で気になる点
①声が出ないのに高い位置でそのまま歌う
原曲より1オクターブ高い音階で歌っている。
移調(違う調性で歌う)という感覚がない。
別の意味で音痴になっている。
②高い低い、音の幅をあまり捉えていない。
鳴った音を当てることができるが、その次に鳴った音が高い低いかはあまり意識できていない。例えばドに#が付いても半音上がった、高いという認識ではなく、あくまでも「ド#」という音。
音感を育てる遊び方:音当てクイズは音程以外で!
音当てクイズは、音名だけに限らず、子供たちの自由な発想と感性を尊重して様々な答えを連想する機会にしてみませんか?
平均律 12音(ド,ド#,レ,レ♯,ミ,ファ,ファ#.ソ,ソ♯,ラ,ラ♯,シ,ド)のみの限定した音当てクイズではなく、聴こえたものを自由に言葉にするだけでもとても感性豊かな体験になります。
例え指定の音が間違った音名で答えても、その子にはそう聴こえるのかもしれません。
でも、そもそも音はたくさんの他の音の要素をもっている(倍音を含む)ので、
不正解ではないのです!
音感とは音程だけではなく、音の三要素(音の大きさ、音程、音色)を感じ取れる力だと考えています。ぜひ、遊びを兼ねて様々な音をみんなで創造してみましょう!
まとめ:相対音感も意識しよう
最後に音楽をやる上で我々の結論、
「絶対音感 習得にこだわらず訓練的な音楽ばかりにならないよう
音楽を楽しみながら相対音感を伸ばそう」
いったん正確な絶対音感を身につけると、音楽活動において、絶対音感に頼ることの方が相対音感を用いるよりもはるかに簡単だからである。その結果、絶対音感は相対音感の発達に妨害的な影響を与える場合があると考えられる。とするならば、幼児期からピアノのレッスンを始め、その結果、絶対音感を獲得した子供たちに対しては、相対音感を十分に発達させるための、慎重に計画された系統的な訓練が用意される必要があると言えるだろう。
絶対音感保有者の音楽的音高認知過程
結局のところ、絶対音感 相対音感 どちらが良いのかは
個人の価値観にもよりますし、音感の能力は個人差がある部分だと思います。
あくまでも、私たちの見解ですが・・
絶対音感の平均律 12音(ド,ド#,レ,レ♯,ミ,ファ,ファ#.ソ,ソ♯,ラ,ラ♯,シ,ド)のみの限定した音の把握 よりも相対音感の方が音の高低、調性、ピッチなど総合的な音楽の捉え方が多様になるのではないかと考えています。
ガラスが割れた音など自然界の音を音名を当てるのは、
例え基準となる音があっても音を当てるのは難しいです💦